カテゴリ: 安宿街カオサン
ディズニーランドとバックパッカー向け安宿街から近未来が見える!(前編)
90年代末のTDLとカオサン~開いた系と閉じた系
変わりゆくバックパッキング事情~「非日常の旅」から「非日常に日常を持ち込む旅」に
一泊500円のゲストハウスもネット予約可
アンケート実施してみたらバックパッカー以外の日本人がたくさん
バックパッキングって、いったい?
カオサンとバックパッカーの情報行動様式の変化(5)
4.4データ数が示すもの……アンケートが全然採れなかった
カオサンでのバックパッカーたちの情報行動ついての調査結果をお伝えしている。前回は調査結果はバックパッカーと対の政情不安を示すデータを見いだせなかったことを示しておいた。
もし、仮にこういった仮定が説得力を持つとするならば、次のようなことが考えられる。つまり、若者たちはタイの政治的不安定の状況を踏まえ、タイ行きを躊躇した。それゆえ、カオサン地区を訪れる旅行者たちが激減した。だが、こういった政治的不安をさして感じない若者たち、いいかえればメディア情報によってタイに対する危険をあまり感じていないバックパッカーたちは、これまでと同様、バックパッキングの場所、そしてバックパッキングの中継地点としてカオサンを訪れた(バックパッキングのリピーターが多いという結果はそれを裏付ける)。それが、結果として訪問者たちの危機意識の無さに繋がっている。
5.調査課題
カオサンとバックパッカーの情報行動様式の変化(4)
4.バックパッカーにおける情報行動の変遷
4.1アンケート調査結果概要
まず変化のあまり見られなかった調査結果は性別(男女比=4:1(96’=77.9:22.1、2010’=81.3:18.7))、旅行者の日本での居住地(首都圏:近畿圏:そのほか=6:2:2(96’=61.5:23.5:15.0、2010’=59.4:21.9:18.7))、旅の予算(7万円台(タイへの航空運賃除く))、旅の日数(二週間前後(96’=14.2、2010’=13.8)ガイドブック所持率(9割(96’=90.6、2010’=90.6))、 一日の生活費(2000円程度)だった。つまり、ここ十数年、カオサン地区を訪れる日本人バックパッカーは、主として大都市圏出身の男性で、二週間前後を予算七万円程度で、ガイドブックを参照しながら旅する若者と言うことになる。