大学生(関東学院大、宮崎公立大、立正大340名)のスマホ利用状況調査についてお知らせしている。前回は、学生たちがスマホをパソコン=汎用機器として様々な用途に利用していることを紹介した。また、とりわけアプリマシンである側面が強いことも指摘しておいた。そこで、今回はアプリについて見てみよう。

多様なアプリ利用。トップはSNS

まずダウンロードして利用しているアプリについて。結果はSNS(LINE、Twitter、Facebook等)=89.9%、写真・画像加工=67.8%、ゲーム==63.4%、動画=61.6%、交通・地図・旅行=59.6%といった利用率。やはり、かなりいろんな側面でスマホが使われていることがわかる。これらのアプリのうちで最も利用頻度が高いアプリは1位SNS=76.%1、2位ゲーム=16.8%、3位写真15.7%だった(有料アプリ購入率は28.9%)。

さらにインターネットブラウザの利用法についてもアプリと同様の傾向が見られる。閲覧しているものはSNS=66.2%、動画=58.8%、Map・交通情報=51.2%、ニュース・スポーツ・天気=48.9%、ネットショッピング=48.9%、大学HP=46.8%、エンタメ・情報サイト=40.3%といったところで、やはりバリエーションが広い(ちなみにGoogleなどの検索については「あたりまえ」とみなして検索項目から除外している)。最も利用頻度が高いジャンルについてもやはりトップはSNS=50.3%、ニュース・スポーツ・天気=11.3%、ソーシャルゲーム=6.1%だった。

ここで、注目すべきはアプリ利用においてもブラウザ利用においてもSNSが筆頭にあることだ。スマホとSNSが強い関係にあることがわかる。つまりスマホの普及がSNSの普及を促している、あるいはその逆にSNSがスマホの普及を促しているという傾向があるようだ。反面、大学のHPへのアクセスが46.8%というのも面白い(というか情けない)。原則、学生たちは大学HPへのアクセスは当然しなければならないはずなのだが、そうはなっていないのは、いかに大学HPが魅力のない作りをしているかを示している。

メッセージのやりとりはキャリアメールからLINEへ

学生たちはスマホを使ってどうコミュニケーションしているのだろうか。そこでメッセージのやりとりについて利用しているものに答えてもらった。

メッセージのやりとり手段について、その利用はキャリアメール(ガラケーの際に使用していたメール機能)=90.1%、LINEのトーク機能=79.1%、Twitterのリプライ・ダイレクトメッセージ=60.1%、PCメール=32.3%、Facebookのメッセージ機能=25.1%、Skypeのチャット機能=17.6%。ガラケーからの乗り換えがほとんどなのでキャリアメールが多いのは納得がいくが、これにラインが迫ってきているのは興味深い。またTwitterもよく使われているが、これも注目すべき項目だ。反面、Facebookが意外に使われていない。これは学生の間ではTwitterに比べFacebookの利用率が低いことを示している。ちなみにFacebookの利用頻度の低さについてはSNSに関する質問項目の結果(次回特集予定)でも明らかだった。

メッセージのやりとりでの使用頻度については1位LINE=53.8%、二位=キャリアメール=31.3%、三位Twitter=11.8%の順。ここで興味深いのは、もはやメッセージやりとりの主流がLINEになっていること。グループでのメッセージやりとり(三人以上のチャット)も同様でLINEは利用者で89.3%、利用頻度で85.0%と圧倒的だった。どうやら学生たちにとってのメッセージやりとり手段はどんどんLINEへとシフトしつつあるようだ。ちなみにこのLINE人気の高まりは通話についても同様で、学生たちの無料通話で最も利用頻度の高いものもLINEで76.7%と圧倒的だった(無料通話対有料通話利用比率は4.5:5.5だった)。

スマホ=ガラケー機能+インターネット+SNS→市民権を得たコンピューター

ここまでのデータをみてみるとスマホはこれまで学生たちの間ではなかなか定着しなかった「コンピューター利用」というパンドラの箱を開けたと考えるができるのではないだろうか。スマホはガラケーの全ての機能を引き継ぐことでガラケーからの買い換え需要を促し、購入後はアプリ利用、インターネット接続、そしてSNS利用という世界を学生たちに開き、彼らのメディア生活にとっての必需品となった(ちなみにネットショッピングやクーポンのダウンロードと言った利用もスマホは促している。実は、こういった利用、ガラケーではほとんどやられてこなかったものだ。彼らがガラケー時代利用していたクーポンと言えば、もっぱらマクドナルドのそれだったのだから)

こうやってインターネット、コンピューター、SNSの世界を押し開いたスマホ。当然、彼らの今後のメディア生活、そしてコミュニケーションスタイルを大きく変えていく可能性を秘めていると考えることができるだろう。次回はSNSについてお伝えする。(続く)