偏差値神話を捨てよう

日本経済の変動によって終身雇用制度ー偏差値という組み合わせが崩壊し、偏差値はもはや必ずしも就職の最終兵器とはなり得ないことを展開してきた。

もちろん、そうはいってもまだ偏差値の力が有効でないとは、決して言えない。やはり、早慶上智あたりならアドバンテージありというのは否定できないだろう。だから、この三つに入っておくというのは、確かに御利益が大きい。問題はMARCH以下だ。もう、このレベルになるともはや団子状態。というか、おいしいところの超安定株、終身雇用も大丈夫と言った企業は早慶上智でその枠が終わっているので、MARCH以下は、結局、エントリーシートを書きまくって、自らのコミュニケーション・スキルをアピールしなければならない。となれば、大学が明治だろうが、東洋だろうが亜細亜だろうが桜美林だろうか、もはやあんまり関係ないと言うことになってくる。

大学受験が終わった若者たちには、そろそろ気がついてほしい。これまで、君たちは、そのアタマの固さ、世間の狭さで「偏差値帝国主義」「偏差値絶対主義」を信奉してきたはずだ。しかしキミがMARCH以下だったら、その偏差値という基準では、まともな企業に悠々と入ることは不可能。そして偏差値は、ここまで示してきたように現在の日本経済を踏まえればもはや”神話”。いや、たとえ?从甲佑鬟殴奪箸靴徳畄直綯劼△燭蠅貌?譴燭箸靴討、その先の一流企業が十年後に存在するかどうかも怪しい時代なのだ。

だったら、もう「偏差値ごっこ」「偏差値アタマ」は、入学と同時にヤメるのがいいんじゃないだろうか。そして四年後にイイ企業(僕はもう「イイ企業」なんてのは、ここまでの展開を踏まえればハッキリとは定義できなくなっていると考えているが)に入る、あるいはもっとアクティブに考えれば自立できるようなスキル(これこそ、偏差値に代わってこれからの日本を渡り歩くツールだ!)を獲得するためには、別のことをはじめた方がはるかに早くて効率的じゃないんだろうか。

僕が教鞭を執る関東学院大学は「関東上流江戸桜」と呼ばれる偏差値40台の下位有名私大の一つに属している(このグループが創立1990年前後ということで、「関東」が関東学園と見なされる場合もあるのだが)が、学生の中でも入るヤツはけっこうイイところに就職するようになっている。で、そういった学生は、とうの昔に偏差値ごっこなど脱し、コツコツとコミュニケーション・スキルを養ってきた連中だ。一方、ダメなのは偏差値負け組コンプレックスを抱え続け、グズグズしているような連中。

これから四年間が、いろんな意味で勝負!

そう、だから言いたい。もう偏差値なんてのは馬鹿馬鹿しいから考えるのはやめろ、と。するべきことは、この四年間で何をするのか、何をスキルとして自らに装着できるか、だ。もちろん、それは資格を取るとか、大学でよい成績を取るとかをかならずしも意味しない(これじゃあ「偏差値アタマ」から「資格アタマ」「成績アタマ」にスイッチしただけの、単なるアホだ)。意味しているのは、繰り返すがコミュニケーション・スキルなのだ。

で、こういったスキルを四年間を使って養えば、早慶上智の連中の持っているアドバンテージをラクに凌駕することも可能だ。繰り返すが、時代は、そして日本の経済構造は根本的に変化しつつある。それを読んで風に乗ろうとするならば、もはや偏差値は、あまり用をなさない。

「やわらか頭」でのステップ・アップ。これを期待したい。じゃあ、そのためにはどうするか?それは勉学だろうが、遊びだろうが、バイトだろうが、部活だろうが、なんでもハンパなく徹底的にやることによって、全方位からコミュニケーション・スキルを養成するとことだ。この詳細については2009/3/25~4/1の本ブログ記事「大学をどう利用するか」(本ブログ「教育問題」のフォルダにあります。http://blogs.yahoo.co.jp/mediakatsuya/archive/2009/03/25)に詳細を示したので、そちらを見てほしい。

新入生のキミ。新しい、そして本当の競争が明日からはじまるよ!