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        (これが600円のグレイト安物スカスカワインだ!)

ヴィーニャ・カロッサの底力

その名はヴィーニャ・カロッサ。スペインのワインで価格はなんと600円。もちろんスクリューキャップだ。カミさんが仲良しの友達を呼んでパーティを開いたとき「この人たちはワインの味はわからないから安物でも買っておけば十分」ということで、買ってきたもの(これって、ものすごくヒドイ言い方だよねえ。でも、結構、仲良しだからこういうふうに見切っちゃうってことはあるんで、笑える)。ところが結局、ワインはほとんど馴染んでいないと言うこともあって、結局ビールと焼酎だけでお帰りになり(彼女たちは全員九州人)、冷蔵庫に白ワインが残ってしまった。そこで「処理」すべく飲んだのだが……驚いた。

もちろん高級というのとはほど遠い。味もブルゴーニュの白のような洗練されたところはないし、カリフォルニアのナパあたりのシャルドネが持っているコクもない。ましていわんやボルドー・グラーブののどっしりとした重みなど微塵もない。要するにスカスカ。そう、高級感などみじんも感じられるものではないんだが、実にスムースに、サクサクのはいるのだ。軽口の辛口なので、ちょっと冷やし方が強めの方が楽しめる。合う料理は焼き鳥(塩のみ)、サラダ、マリネ、クリーム系パスタ。ラベル裏のキャッチフレーズを見てみると「バルセロナ郊外で作られた評判のデイリーワイン」とある。これに僕もカミさんもこれに納得。まさに「デイリーワイン」。これでボンゴレなんか最高だろう。「こりゃオトク」ということになり、早速追加で購入。もちろんこうなったら赤も買わねばならない。


で、赤も試してみると、こちらの予想通り、こっちもスカスカ。で、こっちのほうはもう間違いなくパエリャと合わせると最高だろう。ケチャップバッチリのスパゲティ・ナポリタンやオムライスなんてのはジャパニーズ(ご存じの通り、スパゲティ・ナポリタンはクレオール料理。つまりメイドインジャパンで、ナポリに行ってもこれはない。オムライスももちろん日本料理)とスペインの見事な組み合わせになりそう。

高級料理には、もちろん、合いません(あしからず)

ただし、これは高級なフランス料理(グレービーがたっぷりかかった、ハイカロリーの肉料理みたいなヤツね)はまったく合いません。もし試したら、ワインの安っぽさがひたすら広がるだけだろう。とにかく安物の食べ物。ちょいと目先を変えると白なら漬け物、赤ならフライドチキン、ポテトチップスなんてのがイケるかな?前回挙げておいた宮崎地鶏もいいかも?

しかし、この安物ワインの楽しみ。実はワインという文化、いや食文化全体に関わる大きな問題、いやいや大きなカテゴリーの存在を知らしめるものでもある。ちょいと「けたぐり」みたいで申し訳ないが、やっぱりボルドーの豪勢な赤はウマイのだ。ではボルドーと安ワイン・ヴィーニャ・カロッサはどういう土俵で勝負ができるのだろうか?あるいは勝負できる文化的土壌とは?(続く)