宮崎でも出た!食品偽装

九州四県のウナギ輸入業者や卸売り・加工業者が台湾産などの外国産うなぎを国産と偽装表示して販売していたとして農水省などが表示義務違反の疑いで調査していることがわかった。そして、この四件の中に宮崎の業者があり、これにいわゆる「東国原ブランド」のシールが貼ってあったため、このシールの存在が問題になっている。
そこで、今回は宮崎産品に貼られている「東国原シール=東国原ブランド」について考えてみよう。

知事が東国原シールを管理しないわけ

なんで、こんなにキャラクターが氾濫することになったのか。それは、知事自身の巧妙なメディア戦略があったから。実は、もしこれを商標登録して利益を上げるようなことをすると問題点が二つ生まれてしまう。その回避策が結果としてこういった事態を生んだのだと、僕は考える。

一つは知事本人に関わる問題だ。知事が自分のキャラクターを登録するなんてことは前代未聞だが、もしやろうとすると、選挙管理委員会からストップがかかるのだ。なぜか?それは、これがなんと「売名行為」に該当するのだからだそうだ。だから、おいそれとキャラクターを登録することはできないらしい。

もう一つは、もし仮にキャラクターが商標登録されて、許可制ということになったならば、現在シールを添付しているほとんどの企業が尻込みしてしまうということがある。知事の戦略としては「できるだけ宮崎を売り込みたい。そして今、宮崎といえば自分=東国原宮崎県知事だろう。ということは商品に東国原キャラクターを添付することで、このキャラクター越しに日本国民が宮崎をイメージすることができる。ならば東国原シールで消費者の注目を集め、商品を購入させることで、宮崎の商品を認知させよう」。つまり記号論で言うと東国原というデノテーションの背後に宮崎というコノテーションを配置しているという構造になる。もうちょっと簡単にいってしまえば、キャラメル=宮崎産品を交わせるために、オマケ=東国原シールで釣るというやり方だ。言い換えれば東国原キャラクターはディズニーにおけるミッキーマウスの位置にあることになる。ミッキーはディズニーを象徴するキャラ、そして東国原は宮崎を象徴するキャラ。キャラの背後にディズニー世界が、そしてみやざきが見えるというしくみになるのだ。

ところが商標登録して許可制にしたら、シールを貼れる商品は激減してしまい、こういた東国原キャラクターに宮崎を忍ばせるという戦略がうまくいかない。そこで、東国原キャラクター=東国原シールは業者に勝手に作らせ、貼らせた。その結果、宮崎の業者の売り上げを飛躍的に伸ばすことに成功したのである。ことばはちょっとお下劣だが、いわば「放置プレイ」とでも言うべき戦略だ。しかし、この戦略がそろそろ限界を迎えつつある。それを象徴するのが今回のウナギ偽装問題といえるのではないだろうか。(続く)