2007年07月
参院選を考える~テレビはもはや第一の権力?
自民党歴史的惨敗
参院選は自民党が歴史的惨敗にて終了した。過半数を大幅に割り込んだのだ。祭りが起こらないのに発生した「歴史的惨敗」
こちらが想定外だったのは「歴史的惨敗」というほど敗北したことだ。投票率がガンガン上がって、こういった現象が起きるのは「郵政民営化選挙」「宮崎県知事選挙」を考えれば、納得がいく。ところが、投票率、3ポイント程度のUP状態で、こんなことが起きるというのはなかなか考えづらい。はっきり言ってオドロキだ。で、ハズしたところで、ではなぜ、こんな状態になったのかを分析してみることにした。簡単なのは「与党の横暴に対する有権者のバランス感覚が働いた」というベタな図式。しかし、そんなに単純ではないのではないだろうか。そこで、僕が注目したいのは「第四の権力」と呼ばれる「テレビ」である。テレビと有権者をめぐって、今、新しい構図が出来ている、そんな感じがして僕はならないのだが(以下続く)ディズニーランドで働くこと(26)
キャストとしてのバイトのはじまり。基調は「友達気分」
ディズニーランド・ユニバーシティから数日後、いよいよパークでの仕事が始まった。とはいっても、その時点でわかっているのは配属されたアトラクション名のグランド・サーキット・レースウエイ(以下グラサンと略)だけ。そこで何を、どうするのかは一切知らされていない。ヤッパリ登場「友達トレーナー」
とりあえず挨拶の儀式が終わり、いよいよ仕事のトレーニングに入る。そして、トレーナーとして僕の前にやってきたのは、やっぱりトレーナーとは思えないようなキャスト、しかもたった一人だった。自分と同じくらいの年齢の女の子、で、例のノリ。顔はディズニースマイルであることは、もう言わなくてもおわかりだろう。でも、考えてみれば、モノを学ぶ環境としては、こんなにやりやすいものはない。もし、年配の訳知り顔の男がやってきて、偉そう、かつ権威主義的にやり方を教え、教えてもらう側はビクビクしながら話を拝聴するような状況だったら。たとえば、自動車教習所の傲慢な教官をイメージしてみればいい。高飛車な指導のお陰で、学べるものも学べなかったなんて経験者は多いのでは無かろうか。ディズニーランドで働くこと(25)
パークに行ける!
さて二日目の研修のメイン、ディズニーランドの経営理念であるSCSEについて説明してきた。ちょいと長めに説明し、脱線してしまったかも?そう、今やっているコラムのテーマは「ディズニーランドで働くこと」。僕が二十五年前に経験したオープン早々の東京ディズニーランドのバイト経験についてだった。そろそろ話を元に戻そう。SCSEをリアルに体験
一行はユニバーシティを出て、初めてのバックステージを歩き、エントランス向かって左のワードローブビルへ。コスチュームカウンターまで連れて行かれ、ここでコスチュームを交換することを、そしてそれぞれに専用ロッカーが割り当てられることを説明される。そしてカウンターの向かいにあるバーバーショップの存在も。これは例のディズニールックに髪の毛を仕上げてくれるバックステージ内の理髪店だ。「それではおしまいに、今度は皆さんにキャストとして実際に演技をしていただきましょう。これから皆さんを六人一組にわけ、別の小さい部屋に移動します。そこで他のキャストが皆さんにシナリオを渡しますので、これを実際に演じてもらいます。」
で、部屋へ移動。僕が渡されたシナリオはジャングル・クルーズのスキッパーのセリフだった。これをしばらく練習し、他の五人の前で披露。キャストを囲んで批評し合うのだ。ここで、集められたグループは「演技」なんてほとんど経験のないものを人前でヤラされる。恥ずかしい。でも、やらねばならない。とりあえずなりきるしかない。で、実際やってみると結構気持ちがいい。そのドキドキ、ハラハラな状態を、キャストたちは常に褒めて盛り上げる。
研修生はだんだん快活になってきて、お互いが話し始める。う~ん、なかなかいい感じだ。見知らぬ人間が身近なディズニーの仲間に見えてくるのだ。メンバーたちは返りにはすっかりうち解けて話をはじめていた。そして、このメンバーの親密性を高めていくやり方は、この後、働くことの中のあちこちに仕組まれていくことになる。働くと仲間が出来る、仲間が出来ると働く気になるという循環を作りながら(いや、この循環にはもう一つの要素が含まれていくのだが、それはここでは伏せておきたい)。
これで二日間の研修は終了。前日と同じく、一日の日当四千円が渡され、復習用のパンフ(ただしこの日はSCSEについて)が渡されるとともに、一枚の封筒も手渡された。その封筒を開けてみると、そこには自分の所属が書かれていた。僕の所属はトゥモウロウランドにあるゴーカート、グランドサーキーット・レースウェイだった。(続く)