勝手にメディア社会論

メディア論、記号論を武器に、現代社会を社会学者の端くれが、政治経済から風俗まで分析します。テレビ・ラジオ番組、新聞記事の転載あり。(Yahoo!ブログから引っ越しました)

2006年05月

他のディズニーランドの同じアトラクションと比較して高く評価できるモノ

カリブの海賊……勇壮感はピカイチ

これ、歴史感じます。まずアトラクションの天井高が高い。照明がかなりうまい(暗めです)。そして乗り場と降り場が同じ場所。つまり、東京やフロリダでは客を降ろしてからベルトで乗り場までライドを引き上げますが、ここはこの引き上げの時もゲストが乗っている。いろいろとトクした気分です。

ジャングル・クルーズ……歴史が創った本格密林?

どうということはないのだけれど、これもまた年季が入っています。ジャングルが生い茂っていてリアル。滝がショボいのもご愛敬に思える。それから終わり近くでピラニアが大量に出現するのもなかなかオツ(この仕掛け、すごくローテクです)。ただし、スキッパーはいまいちでした。2回トライしたのだけれど、片方は強迫神経症みたいなキャストで、最後まで作り笑いを続けていた。もう片方は事務的な説明に終始していた。これって、たまたまはずれが二度続いただけなんだろうか?アメリカ人のノリノリパターンとはちょっと違ってたね。ゲストもシラケてました。

魅惑のチキルーム……チキルームの大きさはこれくらいのこぢんまりさがいちばん

小さい。にもかかわらず音が大きい。雷なんかホントの音みたい。つまり慎ましやかさが、これまたつつましい鳥のオーディオアニマトロニクスにフィットしていて,そのくせ音がデカいので,結果として大迫力となる。それからこれは客のノリが肝心なので、アメリカ人がゲストだと彼らが臨場感を作ってくれます。東京ディズニーランドでチキルームといえば歩き疲れたときに入って昼寝をするということで、とても気に入っているアトラクション。こちらもそのような利用をさせてもらおうと思ったのだが、ここはその迫力で寝ているどころではありませんでした。これもウォルトが監修したせいなんだろうなあ。よくできてる。感動して、三度観ました。(もちろん,寐ていません)

スプラッシュ・マウンテン……ある意味、イチオシの大迫力

上に上げられてから渓谷を流れるところは、ほとんどなんの展示もなくて間抜けなんだが、室内にはいると話は一変する。展示されているものは東京ディズニーランドのものとほとんど同じなのだけれど、スケールがちょっと大きいので結構迫力があっていい。ただし、このアトラクションの最高の魅力はライドにシートベルトがないこと。丸腰で「いばらの茂み」になげこまれます。しかもライドのシートは一列なので迫力あり。スプラッシュ・マウンテンはどのディズニーランドにもあるが、落下がいちばんきついのが日本、角度がいちばんきついのがフロリダ(ただし高低差が小さいので迫力不足)、おっかないのがロスといったところか。

トムソーヤ島

これも奥行きですね。探検するとことは基本的に変わらないんだけれど。

トワイライトゾーン・タワー・オブ・テラー……完全な迫力不足

ほとんど上がって下がるだけです。いきなりあがったかと思うと、窓が開き、二段階に分けて下に落下した後、もう一度上昇、再び窓が開き、しばらく停止すると落下するというパターン。落下は2回。

フロリダのモノは上階にあがるとライドが前に進み出し星がきらきらした真っ暗な空間をしばらく進んでいき、止まったかと思うと、窓が開いて落下。続いて上昇、最高地点で一旦停止すると扉が開き、落下。さらに再び急上昇した後、扉が開けっ放しの最上階にまで達し、一旦停止することなくそのまま再び落下。つまり落下が三回あり、しかも最後は最高地点に達したときの一旦停止がなく、そのままさがるので瞬間的にカラダが宙に浮く。ようするにフロリダはメチャクチャ怖いのだ。

これと同じモノを期待し、絶叫してやろうかと手ぐすねを引いていたのだが、絶叫しようがありませんでした。よかったのは途中階で自分たちの顔が鏡に映ったかと思うと、その顔が溶け出すところくらいか。

うーん、とにかく残念。これじゃその辺の垂直に落ちるコースターとあんまりかわりません。ディズニーシーで建設中のものがフロリダと同じであることを祈るのみ。ちなみにフロリダ、ロスともにアトラクションのホテル名はハリウッド・ホテルだが,TDSはハイ・タワー・ホテル。まあ,場所がニューヨーク・ウォーターフロントにあるのでしかたないんだろうなあ。

ピーターパン

飽きることのない秀逸なストーリー展開は同一

ピーターパンというアトラクションは、そのストーリー性でディズニーランドのアトラクション中ベストともいえるべきもの。ピノキオや白雪姫、ロジャーラビットのカトゥーン・スピンといったアトラクションが次第に飽きられていくのとは対照的に、いつまでたっても高い人気を維持する、いやむしろ年々人気が高まるというのが、そのことを証明している。つまり、このアトラクションはリピーターを作り出す力を持っているのだ。自分もこれは大のお気に入り。何度見ても飽きることはない。ただし、東京ディズニーランドの場合、自分と同じようなゲストが年々増加した結果、列は年々長くなり、長時間待たされることになってしまっている。フロリダやパリはFAST PASSに設定されているので、日本も一日も早くFAST PASS化してもらいたいもんなんだが……
さて、ピーターパンはだいたいどこも同じなので、今回、実はとりたてて期待していなかったのだが……大間違いでした。ここのピーターパンは違います。そして完成度はさらに上を行く。

==== さらに日本の上を行くストーリー演出====
日本のものと比較してその違いを示そう。まずダーリング家のナース・ルーム(子ども部屋)。ダーリング氏とママの写真、それにナナの親?かナナの肖像画(写真?マンガなので判別不能)が飾ってあったりと、細かいところに気配りが見られる。ちなみにフィギアはちょっとバタ臭いというか、作りの丁寧さに欠ける。次のロンドン上空でのフライング。ロンドン・タウンは明らかに大きめ。ただし町がちょっと平面的で、立体感は日本の方が上。続いてロンドン上空を月を真正面に見ながら上昇し始め上り詰めると、月の右側に二つの☆が見え、当然のことながら右から二番目が点滅している。

次いでライドは突然左折すると降下を始める。その先に真正面に見えるのはネバーランド。これがすごい!ネバーランドは小さめなのだがその周りにおびただしい数の星が立体的にちりばめられている。要するに星空上空からネバーランドを一周回って鳥瞰するという格好になる。これはとっても幻想的だ。秀逸!

さてネバーランドを過ぎると船は降下、先には縄を縛られたタイガー・リリーが。で、降りきって再び左折するとフックの船が。ここからの展開は日本のものとだいたい同じ。帆の前方でフックとの対決シーン。半回転して後方では勝利を祝うシーン(ただしここでのウエンディの弟・ジョンのめがねはなんか牛乳瓶の底みたいで、イケてません。)ライドはさらに降下、左折すると例のフック船長と時計ワニのダンスと救出に向かうミスタースミーが。

日本だとこれで終わりなのだが、ロスはまだおわらない。船は観音開きの扉(滝の中をくぐり抜けるイメージになっていて魅せる)が開くと、左手にはなんと人魚たちが。彼女たちは上空を見上げている。その先にあるのはPixie dustで金色に染まり上空を飛んでいる海賊船。そう、ロンドンに向かうピーターパン一行を下から眺めている格好になっているのだ。

ティンカーベルはアメリカ人の隠れた人気Nov.1キャラ?

というわけで、このストーリーラインと演出は日本のものよりもう二枚くらい上を行く。日本でピーターパン空の旅にハマっている人間なら、これは何回も乗ってしまうだろう。ただし、こちらも問題はある。日本同様FAST PASSが適用されていないのだ。これはすごく困る。というのも、このアトラクション、ものすごく混むのだ。それはアメリカ人にとってピーターパンはディズニー作品の中で特別な位置づけがされていることによるのだろう。
アメリカ人にとってディズニーキャラクターの中でミッキーマウスに次いで知名度が高いのは、ドナルドダックでもミニーマウスでもなく、ひょっとしたらティンカーベルではなかろうか。ティンカーベルはピーターパンにのみ登場する、声を持たないキャラクターなのだが、ティンクはピーターパンの中でピーターの相手役をする役所のほかに、ディズニーではもう一つの役割を担わされているからだ。それはいわばディズニー世界のホステス的役割。ディズニー作品は必ず眠れる森の美女のキャッスルにティンクが舞うところから始まる。テレビ番組Disneylandでもこれは同じだった。いやそれどころではない。テレビ番組では上映する作品のはじめにウォルト本人(この場合は「ウォルトおじさん」といったほうがふさわしいのだが)の秘書、ホスト役として登場してもいる。要するにトレードマークなのだ。映画の始まりのウォルトディズニーピクチャーのロゴでも登場することは、いうまでもない。

だから子どもにも大人にもティンカーベルはディズニーの記号・象徴的存在としてすっかり定着しているのだ。映画「ピーターパン2」の中で母親になったウエンディが戦時下、空襲警報のさなか、防空壕の中で息子のダニーにピーターパンのお話を聞かせるシーンが出てくるが、お話のなかでティンカーベルが登場する瞬間、ダニーは先を制して「ティンカーベル!」しかもアクセントを「ティ」に置いて叫ぶ。

これと同じ状況をアメリカでは何度経験したことか。スクリーンにティンクが登場したとき、ファンタズミックでウォータースクリーンに登場したとき、リメンバー……ドリームズ・カム;トゥルーでキャッスル上空に登場したとき。子どもは必ず右手でティンクを指さしながら、アクセントを前に置いて「ティンカーベル」と叫ぶのだ。

またピーターパン自体も人気だ。この作品は元々はイギリスのジェームス・バリーによるもの。しかし、彼らにとってピーターパンとはディズニーのそれだ。時計ワニのチクタク音を聞くとカイゼル髭がチクタク動いて恐怖感におそわれるフック。ピーターとフックの海賊洗浄での対決。これらの名シーンは子どもたち、いや親たちにもすっかりイメージがすり込まれている。ちなみにロスのファンタズミックはこのシーンをクローズアップしている。アメリカ川で行われるのだがコロンビア号を海賊船に仕立ててこれら対決を再現しているのだ。

アトラクション・ピーターパンはすべてFAST PASS化すべき

ようするにピーターパンというのはアメリカ人にとってストーリー的にも特別な位置にあるといえる。そういったイメージを具現している場所、それがこのピーターパンというアトラクション。混むのは当然なのだ。だからこそ声を大にして言いたい。一日も早く、これはFAST PASS化しろと。ちなみにこのアトラクションのライドは日本と同じスタイル。だから二人で二度乗って座席を左右交換するのがいい。ちなみにいろいろとよく見えるのは右側の席。

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